早稲田MBA入試の過去問を解いてみた(その1)

最近、ある資格の取得に興味を持ちました。効率的な学習法を調べるためWeb検索をしましたが、比較的メジャーな資格にもかかわらず、広告、アフィリエイト、内容の薄いブログばかりで、肝心の情報にはたどり着けず。

わかっているんですよ、勉強に近道はないということは。そして本当に価値のある情報は楽して手に入らないことも。でもデジタル世代のサガで、ついついググってしまい、あわよくば労せず有益な情報を・・・と思ってしまうんですね。資格の学校の紹介はいいから、もっと実用的な情報を!という感じに。

と、そこでふと思ったのが本ブログのこと。ここ数か月の本ブログを眺めてみると、MBAの存在意義や存続の可能性など、概念的な記事ばかり。見てくださる方、特に受験を検討されている方から、ごたくはいいからもっと受かるために実用的な情報を書け!という声が聞こえてくるような気がしてきました(笑)。人の振り見て我が振り直せですね。

というわけで、たまには実用的な情報を、ということでMBA入試の過去問を解いてみます。対象は、過去問を公開している有名どころのMBAということで早稲田MBAとしました。過去4年分公開されていますが、傾向などは把握していないので直近の2017年12月に行われた入試の小論文を解いてみます。

問題は早稲田のサイトのここにあります。

順番に見ていきましょう

問題1は、設定Aで売上を最大にするにはどうしたらよいか、なぜそうなるかという問題です。マイクロソフトの採用試験じゃあるまいし、ひっかけや機転の良さを問うものではないでしょうから、素直に問題文の字面から期待されるであろう答えを考えてみます。

吉田さんは、高いほうのスパゲッティをできるだけ作って、残った食材でピザを作ろうと考えたとのことです。この場合、スパゲッティは27皿分作れますから、

材料の初期量
(グラム)
スパゲティ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 1,500 50 27
トマトソース 1,800 40
パスタ 2,700 100
ピザ生地 3,600 0
スパゲッティ単価(円) 1,000
スパゲッティ売上(円) 27,000

となり、スパゲッティの売上は27,000円になります。残りの食材でピザは6枚作れますから、

残りの材料量
(グラム)
ピザ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 150 25 6
トマトソース 720 50
パスタ 0 0
ピザ生地 3,600 120
ピザ単価(円) 800
ピザ売上(円) 4,800

となり、ピザの売上は4,800円。合計の売上は31,800円となります。

でもちょっと待ってください。例えばスパゲティを1皿減らして26皿にしたら、どうなるでしょう?

材料の初期量
(グラム)
スパゲティ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 1,500 50 26
トマトソース 1,800 40
パスタ 2,700 100
ピザ生地 3,600 0
スパゲッティ単価(円) 1,000
スパゲッティ売上(円) 26,000

スパゲッティの売上は26,000円になります。残りの材料でピザを作ると、

残りの材料量
(グラム)
ピザ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 200 25 8
トマトソース 760 50
パスタ 100 0
ピザ生地 3,600 120
ピザ単価(円) 800
ピザ売上(円) 6,400

というように8人分作れますから、ピザの売上は6,400円。合計の売上は32,400円となります。先ほどのスパゲッティ27皿案よりも600円だけ売上が上がりました。ピザをたくさん作ったほうが売上が上がるのでしょうか?では、ピザを最大枚数である30枚作って、残りの材料でスパゲッティを作るとどうなるでしょう?

材料の初期量
(グラム)
ピザ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 1,500 25 30
トマトソース 1,800 50
パスタ 2,700 0
ピザ生地 3,600 120
ピザ単価(円) 800
ピザ売上(円) 24,000

ピザの売上は24,000円になります。残りの材料でスパゲッティを作ると、

残りの材料量
(グラム)
スパゲティ1人前の
材料量(グラム)
人数(人)
牛ひき肉 750 50 7
トマトソース 300 40
パスタ 2,700 100
ピザ生地 0 0
スパゲッティ単価(円) 1000
スパゲッティ売上(円) 7,000

というように7人分作れますから、スパゲッティの売上は7,000円。合計の売上は31,000円となります。スパゲティ26枚ビザ8枚案より下がってしまいました。

あちらを立てればこちらが立たず。材料は限られてますから、その制約の中で、もっとも売上の高いスパゲッティの数とピザの数の組み合わせを探さないといけなそうです。

早稲田MBA入試の過去問を解いてみた(その2)につづく)