神戸大学内に設置されている現代経営学研究所が発行する「季刊ビジネス・インサイト」のNo.99 Autumn 2017に「ビジネススクールの課題と展望」という特集記事が掲載されました。
この中でネスプレッソの金成和喜さん、グロービスの村尾佳子先生、パナソニックの深田昌則さん、神戸大の三品先生、栗木先生のパネルディスカッションの記事がありましたので、簡単に紹介いたします。
欧米MBAと国内MBAの違い
深田さんは学ぶ内容に大きな差はないものの、英語とダイバーシティの感覚的理解が異なるのでは、としています。この意見は村尾先生も同じでした。深田さんが一点だけ違いを感じるのは、日本のMBAホルダーはサラリーマンの高級茶坊主になる人が多く、海外のMBAホルダーはそんな状況であればさっさと辞めるとのこと。
たしかに国内MBAは欧米MBAより学生の年齢が高めですから、守り気味な人が多いかもしれません。
また三品先生は、借金をしてまでしたご自身のアメリカ留学時の心情について、そんじょそこらのことでは帰れないという気持ちになり、気迫だけではだれにも負けない状態になった、と話されています。マインドだけなら学費を5倍から10倍にすれば来た人はとても鍛えられるともしています。このことは「国際認証と、欧米MBAと国内MBAの価値の差」で私が書いたことと一致していますね。
グロービスとMBA
村尾先生は、グロービスはMBAをやっているという認識はあまりなく、職業訓練校だと思っているとのこと。MBA全般というより、未来を見据えて学び方を学ぶ。ただしヒト・モノ・カネ全般の知識はMBAの共通言語として必要と思っているとのことです。