【その4】これ本当?『国内MBAの半分は定員割れの「限界スクール」。 法科大学院に続き淘汰の波』の続きです。
前回の結論は「定員が充足しているビジネススクールを選ぶには、国公立で、経営学科研費獲得が活発で、中京大都市圏にないことが条件になりうる」でした。
今回は、数値データだけではなかなか見えづらい、位置情報を可視化して、定員割れと定員充足に差があるか見てみましょう。東京、大阪、名古屋の地図上に各専攻をプロットします。緑が定員充足、赤が定員割れです。所在地は、複数箇所に通う専攻の場合は多いほうにしてあります。
東京
山手線内に集中してますね。他は、中央線もしくは西武線沿線が多いようです。肝心の緑と赤の傾向ですが・・・・混在しててよくわかりませんね(笑)。
大阪
梅田への集中度が高いです。緑と赤の傾向ですが・・・・大阪もよくわかりませんね。同じ梅田でも赤と緑、両方ともあります。
名古屋
なんとなくですが、郊外に赤が多く、オフィス街に緑があるように見えます。
ここでの結論
定員割れと定員充足の差は、所在地だけでは説明できなそうです。ひょっとしたら他の項目と組み合わせれば、説明できるかもしれません。
で、いつになったら結論がでるの?
このシリーズのタイトルは『これ本当?国内MBA半分は定員割れの「限界スクール」。 法科大学院に続き淘汰の波』です。
さて本当かどうか。「国内MBA半分は定員割れ」は本当だといえます。「限界スクール」であること、「法科大学院に続き淘汰の波」が来ていることはどうか?はっきりとしたことは、まだわかりません。断片的な観点においては、前回までの記事に書いてあります。
というか、唯一の答えはないと思います。ここでイラっとした方、お気持ちはよくわかります。数少ない国内MBAの情報を探してやっとここにたどり着かれたのでしょう。
でも、答えのない問いと格闘するのがビジネススクールだと思います。MBAを取得すれば、空を飛べるようになるわけでもなく、カメハメ波が打てるようになるわけでもありません。しかし、皆で議論したり、過去の知見を得たり、自分の考えを整理したりする過程を経ることで、答えに対するヒントは得られるようになるかもしれません。このシリーズではそういった過程の再現を試みてみています。合点がいった方は、ビジネススクールでの学習や研究に向いていると思います。