【その2】これ本当?『国内MBA半分は定員割れの「限界スクール」。 法科大学院に続き淘汰の波』の続きです。
前回は、ビジネス・MOTの入学者数は増え続けていることをエビエンスとともに示しました。一方で、国内MBAの半分は定員割れだろうという金先生の2012年時点の推測も示しました。
データ分析
ここで、日経キャリアマガジン「社会人の大学院ランキング2016」より抜粋した各校の定員充足率を示します。定員充足率(ここでは合格÷募集とします)が低い順にソートしてあります。
定員充足率1.0未満が37校、定員充足率1.0以上が40校です。なるほど、たしかに学校(専攻)ベースで評価すると、国内MBAの半分は定員割れというのは正しそうです。しかし合計に目を向けると、募集が4090に対し、合格が4265です。重複受験や進学しない人が仮に5%いるとしても、国内MBA全体でみると定員充足率はほぼ1.0となります。ということは、どうもビジネススクールによって学生の集まりに偏りがあるようです。
成否を分ける要因は?
ちなみに背景が灰色の4校は、募集停止を表明したビジネススクールです。4校とも定員充足率1.0倍未満の定員割れなのがわかります。募集停止のビジネススクールが理由としてあげるのが定員割れです。では、定員割れのビジネススクールと、定員が充足しているビジネススクールの差はなんでしょう?